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2024.12.04 注文住宅コラム
後悔しないランドリールームを作るための7つの秘訣
洗濯は、毎日やらなければならない家事の一つ。その作業スペースとなるランドリールームは、暮らしの質を大きく左右する重要な空間です。
しかし、せっかく設けたのに「こんなはずじゃなかった…」という後悔の声を耳にすることも少なくありません。そこで今回は、失敗しないランドリールームづくりについて詳しくご紹介していきます。
ランドリールームとは?基本の「き」から理解しよう
ランドリールームとは、洗濯機や乾燥機を置くだけの単なる洗濯スペースではありません。洗濯から乾燥、アイロンがけ、収納までを一括して行える、家事の効率を高める多機能な空間です。
理想的なランドリールームには、まず洗濯機と乾燥機を設置するための十分なスペースが必要不可欠です。
それに加えて、洗剤や柔軟剤などの消耗品をストックしておける収納スペース、天候に左右されることなく洗濯物を干せる室内物干しスペース、洗濯物をたたんだり、アイロンがけができる作業カウンター、そして清潔な空気環境を保つための換気設備が備わっていることが重要です。
これらの要素が適切に配置され、機能的に連携してこそ、効率的な家事空間が実現します。
なぜ後悔する人が多いのか?失敗の主な原因
ランドリールームに関する後悔の声を詳しく分析してみると、いくつかの共通した課題が見えてきます。
・スペースが狭すぎる
まず最も多いのが、スペースの狭さによる後悔です。「洗濯機と乾燥機を設置したものの、洗濯かごを置くスペースがない」、「洗濯物をたたむ場所が確保できていない」という声が多く聞かれます。
特に、洗濯物の一時置き場がないことで、洗濯物を床に直置きしなければならないとか、洗濯物を別の部屋に運ばなければならないといった状況が発生し、家事効率を著しく下げる原因となっています。
・動線が不便
次に多いのが、動線の悪さです。例えば、寝室やクローゼットからランドリールームまでの距離が遠い場合、洗濯物の運搬が負担となります。特に、階段の上り下りが必要な場合は、その負担は倍増します。また、洗濯物を干す場所までの動線が複雑な場合や、収納場所まで遠い場合も、日々の家事効率を低下させる要因となります。
・機能性が不足している
機能性の不足も大きな課題です。例えば、換気設備が不十分な場合、室内干し時の湿気や生乾きのニオイが室内に充満してしまいます。
また、照明が暗いために「洗濯物の汚れが見えにくい」とか「夜間の作業がしづらい」といった問題も多く報告されています。
さらに、コンセントの数が少ないために、アイロンや除湿機を使用する際に不便を感じるというケースも少なくありません。
ランドリールームをつくるための重要ポイント
では、どうしたら後悔しないランドリールームを実現できるでしょうか。そのポイントをご紹介します。
1. 適切な広さの確保
ランドリールームの広さは、快適な家事空間を実現する上で最も重要な要素の一つです。
洗濯機と乾燥機の設置スペースは、両方の機器を並べて設置することを考慮し、幅180cm×奥行80cm程度の空間が必要です。
さらに、洗濯物をたたむための作業スペースとして、最低でも幅90cm×奥行60cm以上の作業カウンターが必要となります。また、これらの設備の前には、十分な動作スペースを確保することも重要です。
収納スペースについても、最低でも幅90cm×高さ180cmの棚板スペースが必要です。これにより、洗剤などの消耗品や洗濯かご、アイロンなどの関連用品を整理して収納することができます。
2. 理想的な配置と動線計画
効率的な家事動線を実現するには、ランドリールームの配置が鍵を握っています。
寝室やクローゼットからのアクセスのしやすさを考慮し、できるだけ近い位置に配置しましょう。
特に、洗濯物の収集から収納までの一連の流れがスムーズになるよう、動線を最短距離で結ぶことがポイントです。
2階に設置する場合は、洗濯機や乾燥機の振動音が階下に伝わることを防ぐため、床の防音対策が必須となります。防振マットの使用や、床材の選定にも注意を払う必要があります。また、室内干しと屋外干しの両方に対応できるよう、ベランダやバルコニーへのアクセスも考慮した配置計画が重要です。
動線計画では、洗濯物の搬入出動線と収納までの動線を分けて考える必要があります。寝室からランドリールーム、そして物干し場までの流れがスムーズになるよう、階段や廊下の移動距離を最小限に抑えることが重要です。また、たたんだ洗濯物をすぐに収納できるよう、クローゼットやファミリークローゼットとの連携も考慮しましょう。
3. 必要な機能性の確保
快適なランドリールームには、適切な設備の設置が不可欠です。24時間換気システムや、除湿機能付きの換気扇を設置することで、室内干しでも洗濯物が気持ちよく乾きます。
可能であれば窓を設置し、自然換気も取り入れられるようにするのが理想的です。
照明計画も重要な要素です。全体を明るく照らすLED照明に加えて、作業カウンター上には手元を明るく照らすスポット照明の設置が効果的です。また、可能な限り自然光を取り入れられる配置とすることで、省エネルギーにも貢献できます。
電気設備は、十分な数のコンセントを適切な位置に設置することが重要です。洗濯機や乾燥機用はもちろん、アイロンや除湿機用の専用回路も確保しましょう。照明のスイッチは、出入り口付近など、使いやすい位置に設置することも忘れずに!
4. 収納計画の充実
効率的な収納計画も、快適なランドリールームには欠かせません。
洗剤などの消耗品は、使用頻度に応じて取り出しやすい高さに配置します。特に、詰め替え用のストックは上部の棚に収納し、普段使いの洗剤類は手が届きやすい位置に配置するなど、使い勝手を考慮した収納計画が重要です。
また、洗濯物の仕分け収納も重要なポイントです。家族それぞれの仕分けボックスを用意し、たたんだ洗濯物をすぐに仕分けられる環境を整えましょう。清潔な洗濯かごの置き場所や、使用済み洗濯物の一時保管スペースも確保することで、スムーズな洗濯作業が可能となります。
まとめ:後悔しないランドリールームのための実践的アドバイス
ランドリールームは、次のような流れでプランニングしていきましょう。
現状の家族構成や洗濯の頻度、ボリュームなどを詳しく分析する
必要な設備や機能を洗い出し、予算を調整する
必要な広さの算出と動線の確認を慎重に行い、設備の配置計画を練る
収納計画の細分化や照明計画の確定、仕上げ材の選定など、細部の詰めを行う
これらの要素を総合的に検討することで、後悔のない、理想的なランドリールームが実現できます。ランドリールームは、毎日の家事効率を大きく左右する重要な空間です。初期の計画段階でしっかりとした検討を行い、使い勝手の良い空間を実現しましょう。
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著者情報
愛知県豊橋市を中心に、デザイン性とともに丈夫かつ住みやすさにこだわった注文住宅を手掛ける住宅会社です。
耐震等級3を標準仕様とし省エネZEH対応も可能、土地探しから理想の家づくりまでお手伝いします。
<施工エリア>
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