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2025.03.31 注文住宅コラム
日照権とは?家づくりで失敗しないために知っておきたいポイント

家づくりを考える際に、土地の立地や建物のデザインと同じくらい重要なのが「日照権」です。
今回は、日照権について家づくりに失敗しないために知っておきたいポイント解説します。
日照権とは、「自分が住む住宅の日当たりを確保して、快適で健康的な生活を送る権利のこと」を指します。
■日照権の法律と規制
日本では、日照権を守るために、建築基準法や地方自治体の条例により一定の基準が設けられています。
日照権にかかわる規制や制限を知っておくことは、家づくりを失敗しない為に重要です。また将来的なトラブルに備えるために非常に大切です。
ここでは、日照権にかかわる規制にはどのようなものがあるかをご紹介します。
斜線制限
斜線制限とは、建物の高さや形状を制限することで、周囲の建物の日照や通風を確保するための規制です。主に以下の3種類があります。
1. 北側斜線制限
・北側にある隣地の日当たりを確保するために設けられた制限で、建物の高さを制限することで、北側の家の日照を妨げないようにします。
・第一種・第二種低層住居専用地域、中高層住居専用地域で設けられている制限です。
2. 道路斜線制限
・道路の日照や通風を確保するために、建物の高さが制限されます。
・道路の反対側から一定の角度で建物を制限することで、道路だけでなく、周辺の建物の採光や通風の確保も目的です。
3. 隣地斜線制限
・隣接する土地の日照や採光を守るために設けられた制限です。
・隣地境界線から一定の角度で建物の高さが制限されるため、極端に高い建物が建ちにくくなります。
斜線制限を守るためには、建物の設計段階で工夫が必要です。
例えば、屋根の形状を勾配屋根にする、セットバック(建物を敷地の奥にずらす)を行う、吹き抜けを設けるなどの手法が考えられます。
日影規制
3階以上の家を建てる際には、建物の日影規制がかけられる場合もあります。日陰規制とは、近隣地域が長時間にわたって日影にならないように建物高さを制限する規制です。
「用途地域」、「階数」、「高さ」によって、規制がかかるかどうかが異なります。一般的な住宅で3階以上の家を建てたいとき、日影規制の対象になるかどうかは調べておくことをおすすめします。
日照を活かすための家づくりのポイント
家づくりの際には、日照を最大限に活かすために以下のポイントを押さえておくとよいでしょう。
1. 土地の向きと配置
- 南向きの土地は日当たりが良く、冬場でも室内が暖かくなりやすいです。
- 東西向きの土地では、窓の配置を工夫して適切な採光を確保しましょう。
2. 窓の大きさと位置
- 日照を確保するために大きな窓を設置することは効果的ですが、夏場の日差しを避ける工夫も必要です。
- 軒や庇(ひさし)を活用し、夏場の直射日光を避けつつ冬場の光を取り込む設計が有効です。
3. 隣接建物との距離
- 将来的に隣地に高い建物が建つ可能性も考慮し、日当たりが確保できる設計を心がけましょう。
- 建物の高さや配置を調整し、リビングや居室に十分な採光が確保できるように工夫しましょう。
4. 室内のレイアウト
- 日当たりの良い南側にリビングやダイニングを配置し、光を取り込みやすくしましょう。
- 吹き抜けやトップライト(天窓)を活用することで、光を効果的に取り入れることができます。
- 窓の位置や高さを工夫し、外からの視線を避けながら採光を確保する方法も検討しましょう。
5. 庭や外構の工夫
- 隣家との距離を確保できる場合は、庭を設けることで日照の妨げを減らすことができます。
- 植栽を工夫し、冬場は光を取り込みやすく、夏場は日差しを適度に遮る設計をすると快適な住環境が実現できます。
■まとめ
日照権は快適な住まいをつくる上で非常に重要な要素です。法律の規制を理解しながら、設計の工夫を行うことで、明るく快適な住まいを実現できます。
家づくりの際には、デザインラボで専門家と不安を解消しながら最適なプランを考えましょう。
著者情報
愛知県豊橋市を中心に、デザイン性とともに丈夫かつ住みやすさにこだわった注文住宅を手掛ける住宅会社です。
耐震等級3を標準仕様とし省エネZEH対応も可能、土地探しから理想の家づくりまでお手伝いします。
<施工エリア>
・愛知県
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湖西市/およびその近郊


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