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2025.01.15 注文住宅コラム
子育て世代が再注目!和室や小上がりの新しい活用法

「和室って本当に必要かな?」「現代の生活ではあまり必要ないよね」・・・そんな声をよく耳にしていた数年前。でも最近では、若い子育て世代を中心に和室の人気が再び高まっています。かつては「古臭い」「できれば洋室に改装したい」というイメージが強かった和室ですが、今、新しい形で見直されています。実は、和室には現代の子育て世代の暮らしを豊かにする、たくさんの魅力が隠されているんです。
◼️子育て世代に支持される和室の魅力
和室が見直されている理由は、なんといっても子どもの成長に寄り添える空間だからです。
<乳幼児期>
畳の上は転んでも衝撃が少なく、赤ちゃんの寝返りやハイハイの練習にぴったり。赤ちゃんの目線の高さと畳の目線が近いので、お子さんも安心してハイハイできます。
<幼児期>
幼児期になると、和室は素敵な遊び場として大活躍。レゴやブロック、お絵かきなど、床に広げて遊ぶおもちゃの片付けも、フローリングの洋室に比べてラクチン。畳の上なら、長時間座って遊んでいても冷たくならないので、お子さんものびのびと過ごせます。
<成長期>
和室ならではの自然素材は、お子さんの健康にもいい影響を与えてくれます。畳に使われている「い草」には、空気をきれいにする消臭効果や調湿効果があり、畳の香りには心を落ち着かせるリラックス効果もあります。
<世代を超えて多目的に利用>
また、和室の魅力は多目的に使えることにもあります。普段はリビングの延長として使いながら、来客時には客間として、夜は寝室として活用できるんです。特に、リビング続きの和室があれば、家族の集まる空間をぐっと広く確保できます。洗濯物をたたんだり、アイロンがけをしたり、家事スペースとしても重宝します。
◼️現代の暮らしに合わせた和室のスタイル
最近の和室は、従来のイメージとはちょっと違います。特に人気なのが、リビングに隣接した和室。引き戸を開ければ広々としたワンルームのように、閉めれば独立した空間として使える便利さが魅力です。対面キッチンのあるLDKに続く和室なら、お料理しながらお子さんの様子を見守ることができて、子育て中のママにとって心強い味方になってくれます。
ひとつ気がかりなのは、洋風のリビングの隣に和室を設けたときに違和感が生じないかということ。それについては、例えば畳の種類を工夫することで、よりモダンな印象に仕上がります。特に、縁なし畳(琉球畳)を使うと、現代的なインテリアともしっくりと馴染みます。
和室のスタイルは、大きく分けて「小上がり」と「フラット」の2つがあります。
<小上がり>
小上がりの和室は、リビングより一段高く設置することで、特別な空間を演出できます。まるで秘密基地のような空間は、お子さんのお気に入りの場所になること間違いなし。ご家族のくつろぎコーナーとしても素敵です。床下を収納として活用できるのも、うれしいポイント。季節の布団やおもちゃなど、かさばるものの収納場所に困らなくなりますよ。
<フラット>
一方、フラットな和室は、リビングと同じ高さで設置するタイプ。段差がないのでお子さんの安全面で安心です。ベビーカーでの出入りもラクラクで、将来的なバリアフリーも考えると、とても使いやすい空間になります。リビングとの一体感も強く、開放的な雰囲気を楽しめます。
◼️小上がりとフラットタイプ、どちらを選ぶ?
実際に計画を進めるとなると、小上がりとフラットのどちらのタイプを選ぶかが悩みどころです。それぞれのライフスタイルや用途・目的に合わせてベストな選択をしましょう。
<小上がりのメリット>
小上がりタイプの良さは、なんといってもその特別感。一段高い位置からリビングを見渡せる空間は、お子さんにとって特別な遊び場に、大人にとっては落ち着きのある寛ぎスペースになります。床下収納も魅力的で、収納に困りがちな子育て世代には心強い味方。ただし、段差があるため、小さなお子さんやご年配の方への配慮は必要です。
<フラットタイプのメリット>
一方、フラットタイプの良さは、何と言っても安全性と使いやすさ。段差がないので、ハイハイ期の赤ちゃんも安心して行き来できます。家具のレイアウトも自由自在で、リビングの延長として気軽に使えるのが魅力。収納は別途考える必要がありますが、シンプルで使い勝手の良い空間になります。
<選ぶときのポイント>
どちらを選ぶか決めるときのポイントは、お子さんの年齢やご家族の将来的な暮らしを考えること。小さなお子さんがいらっしゃる場合は安全性重視で、フラットタイプがおすすめです。学童期以上のお子さんなら、小上がりタイプの特別感も素敵な選択肢に。将来的な暮らし方まで考えると、バリアフリーに配慮したフラットタイプが使い勝手が良いかもしれません。
◼️和室をもっと素敵に楽しむインテリアの工夫
和室は、ちょっとした工夫でさらに居心地の良い空間になります。例えば、琉球畳と淡い色の壁紙を組み合わせれば、モダンでスタイリッシュな雰囲気に。アクセントクロスを使えば、お部屋の印象がグッと変わります。
照明選びも大切なポイントです。和紙の優しい光のペンダントライトは、和モダンな雰囲気を演出してくれます。間接照明を取り入れれば、より落ち着いた空間に。小上がりの段差部分にLEDテープを仕込めば、夜間のほのかな灯りとして重宝します。
収納も工夫次第でさらに使いやすくなります。小上がりの場合、床下に引き出しタイプの収納を設ければ、おもちゃの収納場所を確保できます。季節ごとのおもちゃを入れ替えることで、お部屋が散らかりにくくなります。フラットタイプでも、壁面収納を設ければ、すっきりとした空間を保てます。
さらに、和室や小上がり、畳コーナーにカウンターを設けておくと、子どもの勉強やリモートワーク、読書など、より多目的な利用が可能です。小上がりの場合には「ほりごたつ式」のカウンターにすると、座りやすくて長時間の作業も負担なくこなせます。
◼️子育て世代のリアルな活用術
実際に和室のある暮らしを楽しんでいるご家族の声を聞くと、様々な活用方法が見えてきます。例えば、朝は太陽の光を浴びながらブロック遊びを楽しみ、お昼はお子さんのお昼寝スペースに。午後はママ友との集まりの場所として使い、夜は家族の寝室として活用する、という具合です。
また、雨の日の室内遊び場としても大活躍。畳の上なら、多少走り回っても音が気になりにくいのが助かります。ジョイントマットを敷いて運動遊びをしたり、大きな模造紙を広げてお絵かきを楽しんだり。和室があることで、遊びの可能性がグッと広がります。
赤ちゃんのいるご家庭では、授乳スペースとしても重宝します。小上がりなら、ソファよりも腰の位置が高くなるため、立ち上がる時も楽になりますよ。お布団を敷いて添い寝もしやすく、夜泣きの時期も和室があれば安心です。
それ以外に、デジタル時代ならではの和室の活用方法も注目されています。
・オンラインワークスペースとして
Web会議の背景に和の趣が映える落ち着いた空間に。畳の上なので正座やあぐらなど姿勢を自由に変えられ、長時間の作業も快適です。障子越えの柔らかな光が目に優しく、集中力を感じやすいのも魅力です。
・オンライン学習スペースとして
集中できる独立した空間として活用。オンライン授業中の発声も畳が程よく吸収してくれます。姿勢を自由に変えられ、長時間の学習でも疲れにくいです。
・SNSや動画撮影スポットとして
和の雰囲気を生かした投稿内容の撮影に最適です。障子からの自然光が美しい仕上がりに。季節の飾りつけで様々な表情を演出できます。
◼️和室のメンテナンス術
せっかくの和室を長く快適に使うために、お手入れの方法をご紹介します。
<日常的なお手入れ>
・畳は週1回程度の掃除機がけが基本
・食べこぼしは濡れた布で軽く拭き取る
・畳用の消臭スプレーで香りのケア
・天気の良い日は障子を開けて換気を
<定期的なメンテナンス>
・畳表替え:5~7年に1回が目安
・畳の裏返し:10年程度で検討
・障子の張り替え:2-3年に1回
・襖の張り替え:3~5年に1回
<トラブル対応>
・シミ:専用クリーナーで丁寧に対応
・カビ:カビ取り剤で除去し、換気を徹底
・畳の日焼け:紫外線カット用の障子紙や薄手カーテンの使用
・畳の凹み:凹みグッズ直しの活用
<季節ごとのケア>
・梅雨時期:除湿機の使用、こまめな換気
・夏場:畳の乾燥防止に打ち水効果を活用
・冬場:加湿器で適度な湿度管理
普段の畳のお手入れは、週に1回程度、掃除機をかけるだけでOK。特に小さなお子さんがいるご家庭では、食べこぼしなどが気になるかもしれませんが、濡れた布で軽く拭くだけで十分です。
小上がりの場合は、段差部分の清掃も忘れずに。収納として使っている場合は、時々中の物を整理して、風通しを確保することをおすすめします。
◼️まとめ
和室は、日本の住文化の良さを現代に活かした素敵な空間です。特に子育て世代にとって、和室は家族の成長と共に変化していける、かけがえのない場所になるはずです。
ライフステージに合わせて柔軟に使い方を変えられる和室は、きっとご家族の大切な思い出の舞台となってくれることでしょう。ぜひ、あなたらしい和室の使い方を見つけて、素敵な子育ての時間を過ごしてください。
著者情報
愛知県豊橋市を中心に、デザイン性とともに丈夫かつ住みやすさにこだわった注文住宅を手掛ける住宅会社です。
耐震等級3を標準仕様とし省エネZEH対応も可能、土地探しから理想の家づくりまでお手伝いします。
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湖西市/およびその近郊


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