注文住宅は誰にとっても一生に何度もない大きな買い物です。購入前にはどれくらいのお金が必要なのか、相場を知っておくことをおすすめします。

相場が分かっていると資金計画も立てやすくなります。工務店やハウスメーカーなどから提示された金額が適切かどうかも判断しやすいでしょう。

本記事では愛知県で注文住宅を建てる際の相場を紹介します。愛知県で注文住宅の購入を考えている方は参考にしてみてください。

愛知県の注文住宅の相場はいくら？

住宅金融支援機構の「2021年度フラット35利用者調査」によると、愛知県で注文住宅を建てる際の平均的な所要資金は3,820万円で、住宅面積は平均で127.0㎡です。やはり大きな買い物といえます。

 

	費用相場	平均住宅面積
愛知県	3,820万円	127.0㎡

 

※参考：住宅金融支援機構. 「2021年度 フラット35利用者調査」.
https://view.officeapps.live.com/op/view.aspx?src=https%3A%2F%2Fwww.jhf.go.jp%2Ffiles%2F400361625.xlsx&wdOrigin=BROWSELINK, （入手日付2023-08-04）.

地域によって注文住宅の相場は異なる

注文住宅の費用の相場は、地域で異なります。では全国的に見た場合、愛知県の相場は高いのでしょうか安いのでしょうか。地域別の注文住宅の費用相場および平均住宅面積を比較してみましょう。

 

	費用相場	平均住宅面積
首都圏	3,899万円	123.8㎡
近畿圏	3,778万円	127.1㎡
東海圏	3,650万円	123.5㎡
その他の地域	3,372万円	123.1㎡
全国平均	3,572万円	123.8㎡

 

東海圏は首都圏や近畿圏に比べると安いものの、全国平均よりも注文住宅にかかる資金が高いと分かります。また愛知県の相場3,820万円は、東海圏の中でもっとも高いのが現状です。

なお、土地を購入後に建物を建てる「土地付き注文住宅」を購入する場合は、費用相場が異なります。土地付き注文住宅の全国的な費用相場は4,455万円（東海圏4,379万円）。平均住宅面積は全国平均で111.4㎡（東海圏114.5㎡）です。

※参考：住宅金融支援機構. 「2021年度 フラット35利用者調査」.
https://www.jhf.go.jp/files/400361622.pdf, （入手日付2023-08-04）.

注文住宅の費用内訳

注文住宅を建てる際には、何にどれくらいの費用がかかるのか、内訳を知って予算をバランスよく配分しましょう。

注文住宅を建てる費用の内訳は以下のようなものです。

• 土地の取得費
• 建物の建築費
• 手続きなどの諸経費
• 税金

それぞれを詳しく見ていきましょう。

土地の取得費

土地を購入して注文住宅を建てる場合、予算の多くを土地取得費が占めます。地価は地域で変わります。土地取得費の全国平均と東海圏、愛知県の土地取得費をそれぞれ見てみましょう。

 

	土地取得費	敷地面積
全国	1,445万円	226.1㎡
東海圏	1,274万円	233.2㎡
愛知県	1,705万円	193.3㎡

 

愛知県の土地取得費用は1,705万円で全国平均よりも260万円高く、敷地面積も約33㎡狭くなっています。これは地価の高い名古屋市を含むデータのため、名古屋市以外のエリアを探すと、よりリーズナブルな宅地が見つかる可能性もあります。

※参考：住宅金融支援機構. 「2021年度 フラット35利用者調査」.
https://view.officeapps.live.com/op/view.aspx?src=https%3A%2F%2Fwww.jhf.go.jp%2Ffiles%2F400361626.xlsx&wdOrigin=BROWSELINK, （入手日付2023-08-04）.

建物の建築費

建物の建築費用は本体工事費に付帯工事費をプラスした金額です。本体工事費とは、外装工事・内装工事・外壁工事などにかかる費用で、総費用の70～80％程度を占めます。

本体工事費は仮設工事・基礎工事・木工工事などから、外装・屋根・窓・ドア・断熱材やタイルの取り付けなどの工事費用までさまざまです。電線・水道管の配線配管や、空調工事・住宅設備の設置工事なども含まれます。

付帯工事費とは、塀や門扉の他、車庫や外構工事にかかる費用が代表的なもので、既存建物の解体や地盤改良なども付帯工事費に含まれるのが一般的です。

なお、愛知県で注文住宅を建てる際の建築費は平均で3,820万円（延床面積127.0㎡）。土地付き注文住宅では3,177万円（延床面積 115.9㎡）が建築費の相場です。

※参考：住宅金融支援機構. 「2021年度 フラット35利用者調査」.
https://view.officeapps.live.com/op/view.aspx?src=https%3A%2F%2Fwww.jhf.go.jp%2Ffiles%2F400361625.xlsx&wdOrigin=BROWSELINK, （入手日付2023-08-04）.

https://view.officeapps.live.com/op/view.aspx?src=https%3A%2F%2Fwww.jhf.go.jp%2Ffiles%2F400361626.xlsx&wdOrigin=BROWSELINK, （入手日付2023-08-04）.

手続きなどの諸経費

注文住宅を建てる際は、所有権移転登記をします。住宅ローンを利用すると、抵当権設定登記も必要です。この登記を司法書士に代行してもらうと数万円程度の費用も発生します。

登記費用の相場は「所有権移転登記」約3〜7万円程度。「抵当権設定登記」で約2万〜7万円です。また、住宅ローンを設定している場合は10万円前後になります。固定資産税評価額によっても変わるので、代行を依頼する先に見積もりを出してもらいましょう。

他にも諸経費として地鎮祭や上棟式などの費用や職人さんへの差し入れ、近隣の方々へ工事する旨を告げる挨拶費用がかかる場合もあります。諸経費は大体建築工事費用の5〜7％になるのが一般的です。

税金

注文住宅を新築する際には、以下の税金もかかります。

• 消費税：建物の建築費用などに対して発生する税金
• 印紙税：建築請負契約書などに貼る印紙に対して発生する税金
• 登録免許税：不動産登記を行う際に支払う税金
• 不動産取得税：土地や建物を取得する際に支払う税金

納税額は注文住宅の価格や土地の広さなどで変わってきます。タイミングによっては軽減措置や優遇特例を利用できることもあるため確認してみましょう。また個人が住宅ローンを利用して、マイホームを新築したときは「住宅借入金等特別控除」を受けられます。

※参考：国税庁. 「No.1212一般住宅の新築等をした場合（住宅借入金等特別控除）」.
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1212.htm, （入手日付2023-08-04）.

注文住宅が予算オーバーにならないために注意すべきポイント

注文住宅では理想のマイホームを実現できます。しかし、全ての理想を実現しようとすると大幅に予算をオーバーしてしまうかもしれません。ここでは理想に近づけながら、費用を抑えるための2つのポイントを紹介します。

こだわりに優先順位をつけて予算を配分する

注文住宅の魅力は自由度の高さです。ただし、自由度の高さゆえに予算配分が難しい側面もあります。予算配分の計画が不十分だと、想定外の出費がかさんだりして、全体の予算がオーバーするリスクが高まるため注意してください。

どこにこだわりたいのか、優先順位を付けてメリハリのある予算配分を心掛けましょう。特にこだわりのないところはグレードを落とすと、予算の範囲内に収まりやすくなります。

愛知県内のエリア特性を調べる

新しく土地を購入して注文住宅を建てる場合、どのエリアに住むべきなのかも悩ましいところです。愛知県内でも市区町村で地価が異なります。例えば名古屋市の中心部にこだわると土地の取得費も当然高くなるでしょう。

利便性だけにこだわらず、通勤通学のしやすさや治安、住環境や地価などエリアの特性を調べた上で総合的に判断して希望のエリアを決めるのがおすすめです。

まとめ

愛知県に限らず、注文住宅を建てる際にかかる費用には、土地の取得費用・建物の建築費用・税金や登記費用などが含まれます。それぞれの相場を知った上で、イメージと予算のバランスを考えながら予算配分をしましょう。迷ったときはハウスメーカーの設計士と相談しながら、配分を決めていくのがおすすめです。限られた予算を有効に使って理想のマイホームを実現してください。

 

著者情報

愛知県豊橋市を中心にデザイン性の高い注文住宅を手がける住宅会社「子育て安心住宅＆デザインラボ」。
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豊橋市近郊での注文住宅に関わる情報発信、イベント情報、建築中の現場情報、スタッフの近況など、お客様に向けた情報発信をしています。

 

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