

海外旅行で味わったリゾートテイストをマイホームのデザインに織り込みたい。そんな願いを叶えるため、土地の購入と同時に約1年じっくり時間をかけて施工会社を吟味したのがN夫妻だ。「今後の生活費にゆとりは持たせたかったし、でも理想の家はあったし」と夫妻は笑う。
しかしながら理想が高すぎたのか、なかなか予算内でやり遂げてくれる会社が見つからなかったという。「やりたいことに対して『この中から選んでください』という家づくりではなく、あくまでオリジナルで創ってもらいたかったので」とNさん。「こだわろうとすると見積り額が跳ね上がったりして、想いを語る度に夢がどんどんしぼんでいきました」と当時を振り返る。
それは例えばスキップフロアを導入しながら広々としたLDKをつくることや、リゾート感覚のテラスをつくることなどだ。「でも『大丈夫、やり方を工夫すれば充分できます』とアドバイスをいただき、夢の実現に立ち向かっていけたんです」。こうして自分たちの夢を叶えた二人。「建てた後も、大好きな海外旅行に行けるゆとりまで生み出せました。」二人は笑顔でそう語っていた。
ダイニング・キッチンの床をリビングからスキップアップして、同じ空間の中でゾーン分け。和室は、子どもが遊んだり、ごろ寝ができたり、いろいろ使えるのでほしかったという二人。リビングとダイニングの両方に連続する日当たりのよい場所に確保し、引き戸を開放すればLDKと一体になる仕掛けにも大満足だ
天井まで届く風格を生みだすリビングのハイドア、板張りのマガジンラック、階段下を利用したパソコンデスク。「また、このリビングはキッチンから適度な距離があるため、TVの音声が食器洗いの音でかき消されにくいこともいいですね」
ウッドデッキとテラスを設置した見晴らしのよい庭は、ガーデンテーブルとパラソルがよく似合いまさにリゾート感覚。しかもプライベート感たっぷりで広さも十分。休日の朝食や、キャンドルを灯してのディナー、仲間を招いてのバーベキューなど、たっぷり楽しんでいる
エレガントなだけでなく、収納面でも追求されているのがエントランスホール。右側が靴入れで左にはシューズクローク。そして正面右にはクロゼットも。ダウンライトに映える正面の壁は、空気の清涼感を高めてくれるエコカラットを採用
毎日何度も上り下りし、家族をつなぐ大切な階段は、回り込むデザインで安全を確保。「リビング階段は、1階と2階がいつもつながっている感じで声もかけやすいし、キッチンからもサッと2階へ上がれるので安心できますね」と夫妻には好評だ
ゆっくり休め、心地よく目覚めるための寝室。二人はここでも我が家のテーマであるリゾート感を採り入れようと、1階よりトーンを抑えた幅広フローリングを採用し、天井も木目調で仕上げた。そして特にお気に入りなのが植物柄の壁紙。「素材選びでも同社は手間をかけ、じっくり対応してくれました」とN夫妻